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ダブル手帳の障害者読み物

身体障害1級(脳性麻痺)・精神障害3級(発達障害)です。文春オンラインなどに執筆しているライターです。

社会

「モテないということが問題の本質じゃない」への批判

西井開氏の紹介 私は、「ぼくらの非モテ研究会(以下、『非モテ研』)」を主宰しておられる西井開さん(西井 開 (@kaikaidev) | Twitter)と仲良くさせて頂いている。非モテ研に何回かお邪魔したり、お茶をしたりした。本記事は彼の主張の一部を批判する趣旨…

ダブル手帳 × ホリィ・セン × 西井開 対談内容全文

トークテーマ「神×サークラ×非モテ 当事者研究はどこへゆく」 11月24日(日)10:00~11:30 於:京都大学文学部新棟第1演習室 D:ダブル手帳(神様同好会) N:西井開(ぼくらの非モテ研究会) H:ホリィ・セン(サークルクラッシュ同好会) Y…

姉について語るときに私の語ること

私の姉は、どちらかというと内向的で、読書ばかりしている目立たない人でした。でも頭の中では色々面白いことを考えていて、自分の世界を持っている人でした。 姉には小説を書く傑出した才能がありました。私は姉の小説を読むのが大好きでした。姉は、恋愛や…

神様をやめて人間に戻ります

今はまだきちんとした理由を説明できる精神状態になく、申し訳ございませんが必要事項だけ箇条書きでお伝えさせていただきます。 神様同好会について12月22日の福岡開催を最後に、無期限休止状態に入ります。もちろん、既に告知済みのイベント(NF、12/7…

物語の中で「異性愛」を描くことの困難さについて

非常にセンシティブなことについて記述することになろうかと思うので、鍵括弧や留保が非常に多くなりますがご容赦ください。 まず、そもそも多様な人間の在り様を「同性愛」「異性愛」という二分法で分けること自体に色々な異議があって当然だと思います。た…

アホ松ツイート

最近、下記のツイートが異常に伸びた。 宗教者やスピ系の人に「あなたが障害者なのは前世で犯した罪の報いを受けているためで、因果応報」という旨の事を言われた経験が少なからずある。この言葉は攻撃性が高い割に反証不可能で、しかも信教の自由という盾が…

神様同好会第三回で面白かった内容

10/21(月)の神様同好会第三回は面白い内容が多かった。その中に一つの共通点のようなものはまだ見つけられていないが、下記に箇条書きで書き留めておく。なお、参加者の語りの内容は「」内に表現し、「」に入っていない部分は私の個人的な所感である。 「…

介護現場から見る日本経済 ―ブラック労働・新宗教・スピリチュアリズム・自己啓発―

【摘要】 我々が生きる資本主義社会を駆動する思想は、ウェーバーが喝破したように、プロテスタンティズムであると長らく考えられてきた。しかし、筆者は介護ヘルパーとの交流を通じて、一般的に「ばっちいもの」「傍流」と見なされがちな、新宗教・スピリチ…

文春オンラインに24時間テレビや感動ポルノについての記事を執筆しました

文春オンライン様に記事を書かせていただきました(二回目) bunshun.jp このブログと若干重複する内容も含まれますが、大幅に加筆修正して新しく発展した形にできたと思います。ですので、いつも支えて下さっている読者の皆様にも是非ご覧いただきたいです…

文春オンラインに執筆した記事とその補足

文春オンライン様に記事を書かせていただきました。 bunshun.jp 執筆依頼を下さった文春オンライン様はもちろんのこと、こんな未熟者をライターとしてのオファーが来るまでに育てて下さったこのブログの読者の方々には感謝しかありません。今回のことは皆様…

人狼に勝って生き方で負けた話

2月22日(金)、サークルクラッシュ同好会の例会で人狼*1をした。そこで得られた知見について述べたい。 人狼に抱いていたイメージ 人狼は私にとって鬼門とも言える因縁のゲームである。というのも、私が大学の時に属していたゲームサークルに居辛くなった直…

恩義は債権のように他者に譲渡できるのか

以前このブログで取り上げたA先生*1にまだ何も恩返しができていなかったなと思い立ち、ささやかながら贈り物をした。それをきっかけにして二言三言、言葉を交わした。 しばらくして、A先生から住所と電話番号を教えてくれというLINEが来た。良いですけど何に…

ヤンキーの研究

「ヤンキー」と呼ばれる人達が何を考えているのか、すごく興味はありつつもよく分からなかった。ヘルパーさんの中には元ヤンの人が多いので色々と学生時代のことを聞いてみたりもしたが、現役ではないのでやはりよく分からない。そういう意味では下記の本は…

政治諷刺画が持つダサさの普遍性について

皆さんは、新聞の隅っこに載っている、政治家の顔を極度に誇張した諷刺画を見て、何となく不快な気持ちになった経験はないだろうか。私はあの手の表現がとても苦手で、端的に言ってダサいと思う。別に政治やそれにまつわる表現が嫌いなわけでもないし、諷刺…

700円のクリスマスケーキ

「うちは寺だからクリスマスは無い。サンタも来ないよ。」と言われて育った。 そのためだろうか、クリスマスというものを自分の中にうまく位置づけられないまま、気付けば大人になっていた。周りを見渡すと、多くの人々にとってクリスマスというのは一大事で…

障害者から見た「感動ポルノ」について

本稿では、障害者を「感動ポルノ」として消費することへの批判、及びそれに対する反論について検討したい。 「感動ポルノ」とは何か まずはじめに、「感動ポルノ」とは何だろうか。現在ではその定義も拡散しているが、本稿ではこの言葉が人口に膾炙するきっ…

影の主役としての「一見さん」 ーサークラをサークラたらしめるものー

12/13(木)に京都大学サークルクラッシュ同好会(以下サークラ)の定例会に初めて参加した。その感想について二回に分けて記す。前編となる本記事では、例会の居心地の良い雰囲気がいかにして生み出されているかについて考察する。 絶妙な居心地の良さ まず…

うおおおおおおおおおおおおおおおおおお

障害福祉サービスの世界には、相談員(介護保険制度におけるケアマネに相当)という人達がいます。先週、相談員の度重なる傍若無人な振る舞いについに堪忍袋の緒が切れ、契約の解除を申し入れました。どのようにやばかったかということを具体的に列挙しても…

場の乱雑度が一定程度以上になると逆に大丈夫になる話

私は発達障害の中でもかなりアスペルガー傾向が強い方だと思う。また、身体障害が重いため自由に動き回ることが難しい。なので、とにかく乱雑な場を嫌い、整然とした秩序のある場を好んできた。ところが、場の乱雑さが度を超えると逆に居心地が良くなってく…

実名はまだ要らない

前記事でインターネットを介したオフ会のような集まりをホッピングして回っていることを述べた。そこで不思議に思ったのが、同じインターネットのオフ会のような集まりと一口に言っても、ハンドルネーム文化圏の所と実名文化圏の所があるということである。 …

障害者から見たヘルパーさんと介護業界

障害者の生活とヘルパーさんは切っても切れない関係にある。私はかれこれ数年間、毎日3時間以上ヘルパーさんのお世話になってきた。そこで本記事では、介護を受ける障害者から見たヘルパー、居宅介護事業所、居宅介護業界について書いていきたい。 なお、本…

アニメを公共事業にすべき理由 ―公共財としてのアニメ―

ここ十数年、アニメは文化のメインストリームにいる。にも関わらず、アニメ業界が儲かっているという話を聞いたことがない。私の考える理由はシンプルである。つまり、アニメは公共財であるにも関わらず、そのように認識されていないからである。 まず、公共…

身体障害・精神障害の社会モデルとその違い

私は身体障害と発達障害の両方を持っているが、身体障害者及びその周辺と発達障害者及びその周辺を比べた時、「障害の社会モデル」の考え方の浸透具合が全く違うことに驚かされる。 身体障害者やその周辺(支援者・介護者・行政・医療関係者など)では、「障…

VRと障害者 ―インターネットを侵食する肉体―

私はVtuberが大好きである。ときのそら、富士葵、もちひよこ、ねこます、芙容セツ子、輝夜月、スズキセシル、つのはねあかぎ…(敬称略) 好きなVtuberの方々は他にも数え切れないほどいるが、私が最も感銘を受けた動画はこれである。 誰もがなりたい自分にな…

障害者雇用率水増し問題に関する戦いの記録

本記事では、障害者雇用率水増し問題に関して私が各所に働きかけた結果をまとめておこうと思う。何か世の中に異議申立てしたいという人の参考になれば嬉しい。 はじめにこの問題についての私の主な主張を再度まとめておく。 私は、官庁訪問を経験した障害者…

「障害者が住みやすい社会は皆が住みやすい社会」は本当か

障害者福祉や合理的配慮を推進する際の根拠として「障害者が住みやすい社会は皆が住みやすい社会」ということがよく言われる。しかし、これは本当だろうか。また、仮にそうでないとすれば障害者が住みやすい社会を作ることの根拠はどこに求めればよいのか。…