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ダブル手帳の障害者読み物

身体障害1級(脳性麻痺)・精神障害3級(発達障害)。文春オンラインなどに執筆しているライターです。多くのヘルパーさんのお陰で、一人暮らしも気付けば10年を超えました。

集団

入力と出力を繋ぐモノ ~自動運転車には車椅子で乗れるのか?~

労働移動のコスト いつの時代にも斜陽産業と成長産業がある。前者は人手が余り、後者は人手不足になる。近代経済学の理論上は、労働市場の働きによって前者から後者へと自然に労働者が移動することになっている。 だが、当然ながら現実はそう単純にはいかな…

歴史に学ぶ難しさ 「ポル・ポトは運が悪かっただけ」にどう反論するか?

摘要 歴史は全て一回性の固有のものであり再現性が無い。それ故に、歴史から引き出した教訓や法則性を現代や未来の社会像についての議論に敷衍する際、我々はその射程の限界にもっと自覚的かつ慎重であるべきだ。「歴史に学ぶ」というのは決して簡単なことで…

ダブル手帳 × ホリィ・セン × 西井開 対談内容全文

トークテーマ「神×サークラ×非モテ 当事者研究はどこへゆく」 11月24日(日)10:00~11:30 於:京都大学文学部新棟第1演習室 D:ダブル手帳(神様同好会) N:西井開(ぼくらの非モテ研究会) H:ホリィ・セン(サークルクラッシュ同好会) Y…

神様をやめて人間に戻ります

今はまだきちんとした理由を説明できる精神状態になく、申し訳ございませんが必要事項だけ箇条書きでお伝えさせていただきます。 神様同好会について12月22日の福岡開催を最後に、無期限休止状態に入ります。もちろん、既に告知済みのイベント(NF、12/7…

人狼に勝って生き方で負けた話

2月22日(金)、サークルクラッシュ同好会の例会で人狼*1をした。そこで得られた知見について述べたい。 人狼に抱いていたイメージ 人狼は私にとって鬼門とも言える因縁のゲームである。というのも、私が大学の時に属していたゲームサークルに居辛くなった直…

「ぼっちの会」の挫折

この記事は、2018年11月の京都大学NF祭で販売された「サークルクラッシュ同好会会誌7号」に寄稿した文章と基本的に同内容である。 本稿では、私が大学時代に「ぼっち」を支援する活動を行った経験について述べる。加えて、サークルクラッシュ同好会(以下サ…

影の主役としての「一見さん」 ーサークラをサークラたらしめるものー

12/13(木)に京都大学サークルクラッシュ同好会(以下サークラ)の定例会に初めて参加した。その感想について二回に分けて記す。前編となる本記事では、例会の居心地の良い雰囲気がいかにして生み出されているかについて考察する。 絶妙な居心地の良さ まず…

場の乱雑度が一定程度以上になると逆に大丈夫になる話

私は発達障害の中でもかなりアスペルガー傾向が強い方だと思う。また、身体障害が重いため自由に動き回ることが難しい。なので、とにかく乱雑な場を嫌い、整然とした秩序のある場を好んできた。ところが、場の乱雑さが度を超えると逆に居心地が良くなってく…

実名はまだ要らない

前記事でインターネットを介したオフ会のような集まりをホッピングして回っていることを述べた。そこで不思議に思ったのが、同じインターネットのオフ会のような集まりと一口に言っても、ハンドルネーム文化圏の所と実名文化圏の所があるということである。 …

発達飲み会での不思議な体験

一年くらい前、発達障害者やそれに類する傾向を持つ者ばかりでオフ会(飲み会)をしたことがある。私は集団が大の苦手で、特に飲み会などは普通ならば絶対に参加しない。しかしこの時は非定型発達者ばかりが集まるということで、もしかしたら分かり合えるか…