2021-01-01から1年間の記事一覧
【障害者の日によせて】 障害が社会との関係の中で生ずるものならば、「社会から存在を忘れられる」「主語となる力を奪われる」といった傾向や困難さも障害の一部と言えるでしょう。従って、障害者週間が一定の注目や発言の機会を生むことの意義は大きく率直…
映画『愛について語るときにイケダの語ること』のレビューを文春オンラインに書きました。 bunshun.jp 上記記事に書き切れなかった部分を以下に補足させていただきます。主に映画としてのテクニック面の特徴に光を当てています。 一人の人間をいかに丸ごと複…
重度障害者である私が日本社会でそこそこ自由気儘に楽しく生きてこれたのは、単に物質的豊かさや福祉制度だけのおかげではない。社会の中に、ロールモデルとなるような傑出した障害者の先達や同輩が複数人存在し、更に、居場所となる種々様々なコミュニティ…
本稿は、私がある哲学者に宛てたメールを和訳・要約・加筆修正したものである。 "The accelerationist left"(左派加速主義者)には、テクノロジーが持つ力を高く評価する楽観的な側面と、「なればこそ、それがより良い作用をもたらすようにコントロールしつ…
障害者の立場から能力について考えました。2万7千字あります。
労働移動のコスト いつの時代にも斜陽産業と成長産業がある。前者は人手が余り、後者は人手不足になる。近代経済学の理論上は、労働市場の働きによって前者から後者へと自然に労働者が移動することになっている。 だが、当然ながら現実はそう単純にはいかな…