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ダブル手帳の障害者読み物

身体障害1級(脳性麻痺)・精神障害3級(発達障害)。文春オンラインなどに執筆しているライターです。多くのヘルパーさんのお陰で、一人暮らしも気付けば10年を超えました。

【問い合わせ結果】コロナウイルス感染拡大に伴う一人暮らしの障害者への介護保障問題について

 私も含めた一人暮らしの障害者が今最も恐れているのは、「(コロナウイルスへの感染の有無に関わらず)体調を少しでも崩したら、生活に必要な居宅介護サービスの提供を全て断られるのではないか」ということだと思います。既にその懸念が現実化している例を多く耳にしました。

 厚生労働省は3月19日の事務連絡において、「特に訪問系サービスについて、利用者に発熱等の症状がある場合であっても、十分な感染防止対策を前提として、必要なサービスが継続的に提供されることが重要」との考え方を示しました。

 しかし実際に起こっているように、上記の厚労省の指針に反して、発熱を理由に生活に必要な介護サービスの提供を拒否された場合、どこにどのように救済を求めればよいのでしょうか。本日、厚生労働省が設置している「新型コロナウイルスに係る電話相談」に問い合わせを行いました。

 

【回答内容】

厚労省 : 地域の障害者関連の機関に相談してください。

私 : 地域の障害者関連の機関といっても、厚労省地方局、都道府県障害福祉部局、市町村障害福祉部局、保健所、障害者支援センター、都道府県社会福祉協議会、市町村社会福祉協議会、障害者団体、など色々あります。コロナウイルスに係る障害者の介護保障の相談を、ワンストップで受け付けている窓口はどこですか。

厚労省 : 厚労省として、現時点で特にそういった方針は定めておりません。

 ご自身が最適と思われる機関へ、ご自身の判断でご相談ください。

 

【結論】

 上記の回答から分かることは、「ここに相談すれば間違いない」という担当機関は現時点で決まっていないということです。従って、体調が悪化する前に、障害者一人一人が個々に頼れるところを見つけておくしかなさそうです。情報量が少なく大変申し訳ありませんが、少しでも行動する上での参考になれば幸いです。

 

【4月13日追記】

①上述に色々な関係機関を列挙しましたが、自分でもう一度よく考えた結果、やはりまず一番に電話するべきなのは居住する基礎自治体であるという結論に至りました。もちろん、地域によって、そこから回される窓口が異なったり、あるいは直接相談を受けてもらえたり、対応は様々だと思いますが、少なくとも居住する自治体のうち最小単位(つまり市区町村)に問い合わせれば、最悪でもどこかには繋いでくれるはずです。従って、結果的に一番近道・最善手だと思います。

②厚生労働省の通知で、「介護事業者側にコロナウイルス感染症が発生して休業する」場合について重要な記述が為されておりました。既にご存知の方も多いと思いますが、共有させていただきます。

https://www.mhlw.go.jp/content/000619855.pdf

1 感染拡大の防止
都道府県等は、公衆衛生対策の観点からの休業の必要性の有無について判
断すること。緊急事態宣言下では、個々のサービスの必要性を再度検討するように、事業所に周知を行うこと。
2 利用者への丁寧な説明
休業する事業所や居宅介護支援事業所は、保健所と連携し、利用者に対し
休業の事実や代替サービスの確保等について丁寧な説明を行うこと。
3 代替サービスの確保
利用者に必要なサービスが提供されるよう、居宅介護支援事業所を中心に、休業している事業所からの訪問サービス等の適切な代替サービスの検討を行い、関係事業所と連携しつつ適切なサービス提供を確保すること。