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ダブル手帳の障害者読み物

身体障害1級(脳性麻痺)・精神障害3級(発達障害)。文春オンラインなどに執筆しているライターです。多くのヘルパーさんのお陰で、一人暮らしも気付けば10年を超えました。

自伝③天狗編(高校前半)

前回(下記記事)からの続きである。 double-techou.hatenablog.com 高校時代はとにかく楽しかった。人生のピークと言える。 エレベーターの設備があり、なおかつある程度の進学校ということで探した結果、通学に長時間掛かることになってしまった。ド田舎だ…

自伝②決別・オタク・排泄編(中学生時代)

前回(下記記事)からの続きである。 double-techou.hatenablog.com 中学校に上がってから劇的に人生がマシになった。 まず、異常な介助員から解放されたことが大きい。また、電動車椅子に乗っても良い年齢となり、自力で移動ができるようになった。移動の際…

自伝①地獄編(小学校卒業まで)

私は小さな真宗寺の長男として生まれました。 脳性麻痺のため、歩くことも、支え無しで立つこともできません。上半身にも麻痺があるため、背筋は湾曲し、右手も自由になりません。 両親はそうした現実が受け入れられなかったのでしょう。不幸にも、ドーマン…

発達飲み会での不思議な体験

一年くらい前、発達障害者やそれに類する傾向を持つ者ばかりでオフ会(飲み会)をしたことがある。私は集団が大の苦手で、特に飲み会などは普通ならば絶対に参加しない。しかしこの時は非定型発達者ばかりが集まるということで、もしかしたら分かり合えるか…

「障害者が住みやすい社会は皆が住みやすい社会」は本当か

障害者福祉や合理的配慮を推進する際の根拠として「障害者が住みやすい社会は皆が住みやすい社会」ということがよく言われる。しかし、これは本当だろうか。また、仮にそうでないとすれば障害者が住みやすい社会を作ることの根拠はどこに求めればよいのか。…

人生相談の暴力性と難しさについて

この前読了した本がこちら。 哲学の先生と人生の話をしよう 作者: 國分功一郎 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2013/11/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る お悩み投稿に対して哲学者國分功一郎が答えていくという形式である。読…

滝本竜彦「超人計画」感想

超人計画 (角川文庫) 作者: 滝本竜彦,安倍吉俊 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2006/06/23 メディア: 文庫 クリック: 40回 この商品を含むブログ (117件) を見る 極めて雑に要約すると、「欲望に向かう」→「ルサンチマン」→「無」→「欲望に向かう」→…と…

承認欲求、自己顕示欲と他人への無関心について

9月1日に、インターネット相談サービスを通じて話した内容を以下に記す。 相談内容 他者に興味がないのに承認欲求や自己顕示欲はある、とはどういうことか。またそれはどのように解決すべきか。 回答 自分の中にいる他者(道具)と実在の他者がいる。 他者を…